爆買い終了で大幅な赤字(ラオックス)

投稿者: | 2016年08月13日 08:54

ラオックスの業績が発表され、第2四半期はとうとう赤字に転落しています。

売上  -22.4% 350億円
営業益 -90.9% 4.54億円
経常益 -91.6% 4.27億円
純益   ▲4.64億円(一年前は46億円の黒字)

またこれを受けて通期を以下のように修正しています。

売上  -35% 650億円(事前予想 1,000億円)
営業益 -82% 12.5億円
純益  *非公表

純益は非開示となっており今後かなりの店舗閉鎖に伴うリストラ費用を計上し、100億円を超える赤字に転落するのかも知れません。
それでも現時点の自己資本比率は81%を超えており、経営が揺らぐという赤字ではありませんが、問題は黒字転換をするのかどうかという点になります。

既に「爆買い」は消滅しており、それどころか日中関係悪化もあり中国からの訪日客が激減することもあり得、そうなった場合、今の伸びきった事業展開ではいくら財務内容が良くても数年もすれば経営危機に陥ることもあり得えます。
身の丈にあった店舗とするとなると、東京では銀座の1店舗のみにして経営資源を集中するという形になるかも知れませんし、
より富裕層にターゲットを絞った小型店舗展開をする必要があるかも知れません。

いずれにせよ、株価は今や夢のあと、という惨状を示しており高値で買ってきた個人はもうどうしようもありません。
以下の惨状をご覧ください。

2014年7月  450円
2015年7月 5640円(+12.5倍化)
2016年8月  640円(-88.6%)

2014年から現在まででほぼ完全に「行って来い」状態になっているのが分かります。
これが株の「恐ろしさ」です。
勿論、12倍化をした訳であり、安値で買って高値で売れれば最高ですが、そのような投資家は殆どおらず、大方の個人はそこそこ上がったところで売却しているものなのです。

5600円で1,000株買った個人は560万円払った訳ですが、今や64万円にしかなりません。
560万円が60万円でしかも僅か1年でです

今、デパート株もこのような状況になりつつあり、伊勢丹三越などは目一杯中国「爆買い」シフトしていましたので、今後免税フロアーを廃止したり縮小することになるかも知れませんが、その前に営業赤字転落となるかも知れません。

一時の「爆買い」ブームに酔った個人や経営者も多い筈ですが、「兵どもが夢の後」となりつつあります。

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