複雑になりつつある国際情勢と激動する投資環境

投稿者: | 2016年08月14日 08:45

今、世界が揺れ始めていますが、日本のマスコミはオリンピック報道一色で全くという程、激動しつつある国際情勢を報じていません。

まず、既報のクーデター騒動で揺れるトルコですが、今まで「認識」ではあり得ない外交関係が構築されがつつあると発表されているのです。

【トルコ】を公式訪問したザリフ・イラン外務大臣は、エルドアン大統領、チャブシオール外務大臣と相次いで会談していると発表されていますが、チャブシオール・トルコ外務大臣は以下のような声明を発表しているのです。

『今後、イランと緊密に”協力”していく。シリアの領土の一体性尊重を始め一致できる点は両国に多い』

この発言を聞いた西側外交筋は腰を抜かしたかも知れません。

何故なら、シリア情勢を巡っては【イラン】と【トルコ】は対立していた「はず」だからです。

アサド政権支持 : イラン、ロシア
アサド政権打倒 : トルコ、アメリカ、NATO諸国

このような色分けがあった「はず」なのですが、上記の【トルコ】のチャブシオール外務大臣発言では、【トルコ】はイラン側、即ち、アサド政権支持派に「寝返った」ことになるからです。

これは先日【ロシア】を訪問しましたエルドアン・トルコ大統領とロシア・プーチン大統領との会談で「何らかの」合意がなされたためとみられていますが、実際には、「水面下」で【ロシア】が<イランとトルコ>との関係を修復させることに動きこれが成功し、次に【トルコ】の反体制派を追放するための「クーデター未遂事件」となりますがこれが成功しエルドアン大統領が【トルコ】で強権を握ったことで、今度は国際的立場を強くするために【トルコ】は大国である【イラン】と関係改善に踏みきったとみられるのです。

*ロシア外交官・交渉人は水面下でここ数ケ月物凄く活発に動いていたと言われており、今後も世界をあっと言わせるような
発表があるはずです。

【イラン】は核合意を受けて西側制裁が解除され、数兆円とも言われる投資マネーが流れ込んでいますが、実際には核合意は「茶番」であり、【イラン】は核合意を守るはずもなく地下数百メートルの核施設で核兵器開発を【ロシア】の協力のもとに進めているとされており、その【ロシア】がシリア問題で対立していた【イランとトルコ】を仲直りさせたとなると中近東の大物である
【イラン・トルコ】両国を【ロシア】が押さえたとなるのです。

これの前に【イラン】と対立していた大国である【サウジアラビア】の国王がロシアを訪問していましたが、ここがキーポイントになります。
【サウジアラビア】は<アメリカ・西側>に100%ついていると思われていたものが、裏では【ロシア】についていたとなると、では【イラン】との関係はどうなるでしょうか?

【サウジアラビア】がロシアの仲介で【イラン】との関係を修復しかねず、アメリカからすればとんでもないことになります。
即ち、【サウジアラビア】が【ロシア】に寝返ったとなれば、中東は、オセロゲームのように、一枚、一枚アメリカ国旗からロシア国旗に替わり、気がつけばロシア国旗だらけになりかねず、中東のパワーバランスが激変することになります。

ここで次のロシア国防省の発表をご覧ください。

『クリミア半島に最新鋭の地対空ミサイルであるS400を配備した』

このS400は世界最高性能を持つとされており、それが実戦配備され、来月9月に行われます「カフカス2016」軍事演習に使われるようですが、この演習に中東諸国が招待されていると言われており、この演習後、サウジアラビアをはじめ他の湾岸諸国がこのS400を導入することを発表すれば、アメリカの中東支配は終わります。

ロシアが本格的に帝政ロシア復活をかけて動きだした今、世界のパワーバランスが大きく崩れ、これがあらゆる面に影響してくることを我々は知っておくべきだと言えます。

*ここでは公開できない機微な情報も多くありますがこれは投資環境等に重大な影響を与えるため個別でお目に掛かったお客様にのみお話させて頂きます。

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