ヨーロッパの銀行株が突如売られ、中にはイタリアのパスキ・ディ・シエナ株のように15%余り暴落する銀行株も出てきています。
フランスのクレディアグリコール、スペインのサンタンデール、ポルトガルのポルトガル商業銀行等は4.5%から8%近い急落を演じています。
これはECBが各銀行に不良債権についての質問状を発送したことによるもので、ヨーロッパの景気の悪化もあり不良債権が増大しているのではないかとの懸念をECBが抱いたからです。
しばらく忘れられてきたヨーロッパ債務危機が勃発する兆候かも知れませんが、ヨーロッパの金融機関は旧宗主国として新興国に膨大な資金を投融資してきていましたので、その中で不良債権化したものがあるのではないかと疑念をECBが抱いたのでしょうが、株式関係者からすれば、『何でこんな時に』と恨んでいるかも知れません。
金融メルトダウンが進む今の世界ではこのような『綻び』も当然ですが、一旦パンドラの箱を開ければ取り返しのつかない事態になるのをECBはわかっていないのかも知れません。
厚い氷が溶け今や薄氷にヒビが入っている状態のところに重い石を投げればどうなるでしょうか?
ただ、日本はPKOが発動されていますから下げは限定的になり、場合によっては強引に買い上げるかも知れません。