金曜日の日経平均は5.88%の急騰を演じていましたが、この背景にはPKOもありますが、最も大きな理由は中近東が「金曜日」で休みだったということがあります。
中近東は金曜日は休みであり、今週に入り、日経平均が前場高くて午後に入り急落していたのは中東からの実弾売りが入っていたからと言われていたのです。
昨日は世界的にこの売りが入っておらず、更に水準的にもひとまず売り飽き気分が出る水準にまで下落していたのです。
日経平均でいえば16,000円まで下落してきていましたので、ここで今まで先物売りを仕掛けていたファンドが買い戻しをし、更に日経平均で18,000円~18,500円のオプションを仕込み、買い戻しを仕掛けていたとも言われていました。
まさに外人が仕掛けていじくりまわした相場となりますが、日本の株式市場は65%以上が外人投資家が支配していますので、このような「いじくり」は容易にできます。
また、原油先物市場が買い戻しで急騰していましたので、これもこれからオイルマネーの売りが入らなくなるという思惑が入り、NYやヨーロッパ市場で買い戻しが入り、株価が落ち着いたものです。
ところが、このような相場ですが、昨日はNY市場で思いがけない急落がありました。
アメックスです。
12%を超える暴落を演じていたのです。
アメックスは単なるカード会社ではなく、総合金融会社であり、そのアメックスが12%を超える暴落を演じるということは一体何が起こっていたのでしょうか?
今、世界的に金融機関への目が厳しくなってきており、どこかに不良債権が隠れているのではないか、わからないように隠しながら処理をしているのではないかという噂が乱れ飛んでおり、この「餌食」になったものですが、今、世界的に静かに進む金融危機の中、次にどこの金融機関が売られるかとなってきています。
ECBのドラギ総裁が緩和をするという発表をして市場はお金がまた手に入るとして株価を買いあげていますが、金融緩和が株価を一時的に引き上げましても経済には全く良い影響がないのは、今、ヨーロッパが深刻なデフレに陥り始めているのを見ればわかります。
金融村はこれで一安心となっていますが、実態経済は悪化を続けており、いつどこで金融破綻が起こるかわからず、その時には今度は今回反発した「倍以上」の急落・暴落を演じることになります。
アメックスの暴落を簡単に考えていてはあとで痛い目にあうことになります。