IHIは2016年3月期は180億円の<黒字>予想が300億円の<赤字>になるとしており、7年振りの赤字に転落すると発表しています。
しかも今回で3度目の下方修正となっており、経営陣が自社の経営内容を的確に把握していないことになります。
これは楽観主義に経営陣が浸っており、足元で何が起こっているか判断できていないことに原因があると言えますが、これはIHIに限らず、多くの日本企業に言えることであり、今後そうそうたる企業の業績下方修正が見られるはずですが、実は問題は今期ではありません。
金融危機が発生していない今期でこれだけの「惨状」を示しており、来期は本格的な金融危機が発生するはずでありそうなれば業績への打撃は半端なものではないからです。
また税収も企業業績が更に拡大するという前提で計算されており、これが今や大幅に狂ってきておりこのまま予算案が通れば来年度予算には歳入欠陥が生じることになります。
黒字予想が赤字になり配当を見送る企業が増えてくれば、配当をあてにした政府・企業・個人の収入にも打撃を与えます。
IHIの赤字転落は氷山の一角かも知れません。