三菱東京UFJ銀行は国債の入札に特別な条件で参加できる資格を国に返す方向で調整に入ったと報じられていますが、これは一部の日銀プロパースタッフや金融機関内部に屑ぶっている黒田総裁更迭論に勢いを付ける動きになります。
今回の返上理由は、マイナス金利政策のもとで国債を持ち続ければ損失が発生しかねないためですが、金融界としてはもうこれ以上日銀には付き合いきれないとした動きであり、護送船団方式と言われてきた日本の金融市場がこれで「崩壊」することになるかも知れません。
そして、今後、「札割れ」がいつ出るかに焦点が移ります。
「札割れ」が発生しますと日銀の金融調節が不調になったということになり、政府・日銀による国債買い入れをベースにした金融緩和が出来なくなるからです。
戦後日本を支えてきた護送船団方式が崩壊し、国債発行・支配構造が変わる歴史的な年に今年2016年はなるかも知れませんが、これが今の1000兆円を超える国債市場を根本的に変えることになれば、国債の格付けは今の<A格>などとても維持できるものではなく、<B格>に格下げされ、ジャンク債という扱いを受けることになるのは避けられません。
<B格>ならまともな金融機関(年金資金等)は安全資産として保有出来なくなりますので、1,000兆円の国債がジャンク債市場に流れ込み、金利は暴騰し(価格は暴落)、日本は一瞬にして破産することになります。
日銀黒田総裁の首が危なくなってきている今、次なる「矢」は金融機関をなだめることが出来るでしょうか?