ロシアと中国の共同歩調とピポット政策

投稿者: | 2017年07月05日 10:40

ロシアのプーチン大統領と中国の習近平国家主席は4日、モスクワで会談しており、記者会見でプーチン大統領は以下のような発言をしています。

「北朝鮮の核・ミサイル開発と米韓の大規模軍事演習を同時に凍結するとの中国の考えに基づき、共同戦略を進めることで合意した」

今の北朝鮮のミサイル問題は、米韓軍事演習が背景にあるとしており、G20サミットでトランプ大統領がどのような発言をし、プーチン大統領とどのような会談をするかとなります。

アメリカは北朝鮮攻撃をする気はなく、北朝鮮脅威を作り出せば良いとしていましたので、今の状況は願ってもない事態と言えますが(詳しくは7月1日付けマンスリーレポートをご覧ください)、近々に北朝鮮は核実験を行うと見られており、そうなれば、北朝鮮は核保有国+大陸間弾道ミサイル保有国となり、西側としては北朝鮮に手を出す(即ち、攻撃する)ことは出来なくなります。

北朝鮮はアメリカや他の核保有国と同等に扱えという立場であり、核やICBMを放棄するようなことはするはずもなく、このまま突き進むことになりますが、それを西側が受け入れることが出来るかどうか、という状況になりつつあります。

オバマ政権が放置したために今の北朝鮮核・ミサイル問題がありますが、今や中国もロシアも北朝鮮からすれば表向きは対等という立場になりつつあるのです。

トランプ大統領は、「アジアは中国に任せた」という態度を明確にするとの見方もありますが、これはオバマ大統領のアジアピポット政策を根本から覆すことになり、オバマケアと同じ運命をたどるかも知れません。

今回のG20サミットはアメリカ・ロシア・中国の三つ巴の戦いになるのは必至であり、既に数々の動きが表面化してきています。

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