北朝鮮の中央通信は、米軍がグアムのアンダーセン空軍基地にB1・B2戦略爆撃を配備したことに対して猛反発しており、
以下のような声明を発しています。
『我が国を軍事的に制圧しようという侵略計画の一環である』
『アメリカの無分別な核の脅威に対し、我々の核兵器高度化政策は実に正当である』
『先制核攻撃はアメリカの独占ではない』
実は今回のB1・B2戦略爆撃機のグアム配備は対北朝鮮ではなく、対中国けん制の意味合いがあったのですが、中国より北朝鮮が反応してしまったと言えるのです。
アメリカは中国が南沙諸島や尖閣諸島付近で色々活動していることに対して、けん制の意味もあり、今回核兵器を搭載できるB1・B2爆撃機を配備したものですが、ただ、実際に核兵器や高性能爆弾を積んで中国に向けて発進できるかとなると疑問であり、もしやるとすれば北朝鮮というのも頷けます。
このため、北朝鮮がまず反応を示したと言えるのです。
また、先日北朝鮮が秋田沖合にミサイルを撃ち込んでいますが、これに対して国連安保理は中国の反対で非難決議を出すことが出来ず、これで北朝鮮が「元気」になったとも言えます。
次回、日本列島を少し飛び越えた地点にミサイルを撃ち込むかも知れませんが(北海道沖から東北沖合)、その上空1万メートルは東京への航空路でもあり、もし発射された場合、日本の安全保障上、極めて重大な問題が発生します。
アメリカがどのような意図であれ、B1・B2戦略爆撃機をグアムに配備したことは、アジア情勢が揺れるということにもなりかねず、日本にとり良いことではありません。