CNNは、ベネズエラが石油をジャマイカに売ってその代わりとして、医薬品・食料品・建築資材・農業用資材を買いつけたと報じています。
即ち、物々交換を行っているのです。
ベネズエラのスーパーマーケットでは、日用品を売っている棚が空いており、購入するのに数時間待ちという状況になっているとされており、石油産出国でありながら経済が破たんしているのです。
では原油を売ったお金はどこに消えているのでしょうか?
借金の返済に回ったり、闇に消えたり、公務員の給料等に消えたりしているとされており、国民には恩恵がいっていないのです。
今、ベネズエラは、国際金融市場ではいつデフォルト宣言してもおかしくはないと言われており、今再度原油価格が下落してきている中、警戒感が
強まっていると言えます。
ヨーロッパでは金融機関への検査が終わり、発表後は特に問題はないとして銀行株が買われましたが、昨夜は一転して「かなりいい加減な内容だった」となり金融株が急落して終わっていました。
良い筈がないにも拘わらず良い発表をして、それを好感して株が買われていましたが、一夜あけてよくよく考えてみると「やはり良いはずがない」となり、検査結果発表に疑問を持つ機関投資家が多くなり、金融株が売られたのです。
買いついた個人は高値をつかんだことになりますが、日本でも同じとなります。
今回の経済対策では28兆円余りの規模としきりに言われますが、リニア新幹線延長に3兆円を投入する(貸し付ける)となっていますが、ではこの3兆円はいつ使われるのでしょうか?
早くて数年先となります。
それを「現時点」の経済対策に盛り込んでおり、では現時点での効果は?となります。
専門家の意見では地方分も併せて今回の経済対策の真水と言われる金額が3兆円から7兆円と言われており、これでは通常の補正予算と何ら変わりません。
いわば、補正予算を経済対策と言い替えただけであり、中身は通常の補正予算と変わらないことになります。
これでは株は「売り」となりますが、為替は違います。
何度も指摘しますが、ここまで大きな経済対策を打ちだすのであれば日本経済はバラ色になり、「円は買える」となるからです。
結果、一ドル100円台に突入しており、早ければ今日にも一ドル100円突破の円高になるはずです。
多くの企業は一ドル105円突破で悲鳴を上げ始めていますが、100円突破となれば、更に5%の目減りをする訳であり、仮に一兆円の海外資産を保有する企業であれば、為替差損だけで500億円となります。
今までは一ドル80円からの円安で為替差益を受けていたものが、今や反対に差損を被るようになっており、まさに宴が終わったとなります。
日本企業全体では、円安で数兆円の利益・収益のかさ上げがあったはずであり、これが今はげ落ちてきていると言えるのです。
今後、とんでもない悪い決算を発表する企業が続出するかも知れませんが、円安にかけていた企業の中にはFX取引をしていたところもあるようで、
ここにきての円高で膨大な損を抱えているとも言われているのです。
ベネズエラは「まだ」ましかもしれません。
日本はいざという時には売るものはありません。