安倍総理のロシア訪問とロシア外務省幹部発言

投稿者: | 2016年05月16日 09:00

安倍総理は先般のプーチン大統領とのソチ会談で、両首脳は領土交渉を巡る「新たな発想に基づくアプローチ」を発表していますが、タス通信によればロシア外務省幹部は以下のような発言をしています。

日本の経済支援と引き換えに領土を引き渡すことだとした一部メディアの報道に対して『幼稚な考えで戯言だ』

『戯言』とまで言われる内容となっており、事態はただ事ではないと言えます。

ロシアの外交交渉術はそれは強かでどこが本音でどこが真実だか一見わからないとも言われますが、ロシアの過去を見れば領土問題で譲歩したのはアメリカにアラスカ州を売り渡した一件だけだと言われており、それ以外では拡張主義を通しています。
この拡張主義(覇権主義)を頭に入れておけば、プーチン大統領が何を言おうが領土問題でロシアが譲歩することはあり得ないことになります。

余程の経済困難に陥り誰も助けない状態になっていれば話は別ですが、今のロシアとその環境を見れば、ロシアを助ける国は多くあり、かつ今や売れるものはいくらでもあり経済的に困窮するという事態はあり得ないことになります。

安倍総理はどのような提案をしたのか明らかにされていませんので、皆が憶測でしか話をしていませんが、相手がロシア、しかも
御大将が元KGBとなれば、それ相当の覚悟・戦略をもって交渉にあたりませんと、最後に脅され寝首を掻かれる事態になりかねません。

安倍総理は何度もプーチン大統領と会談しており、それなりの戦略・勝算もあるのでしょうが、今回のロシア外務省幹部(通常は次官級となりますが)の発言は気になります。

仮にとんでもない(踏み込んだ)内容の提案をプーチン大統領にしており、日露関係が修復不可能な位にこじれた場合、提案した内容が暴露されることもあり得、そうなれば安倍総理が失脚することもあり得ます。

プーチン大統領と互角に渡り合っていればよいですが、果たしてどうでしょうか?

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