ドル安・株高政策と実物資産バブルの発生へ

投稿者: | 2016年04月07日 07:49

NY市場で、一ドル109円台で取引が終わり、本格的なドル安が進むことになりますが、これはかつての日本の姿でもあります。

アベノミクス相場

即ち、<円安・株高政策>を、オバマミクス政策と言い換えれば以下のようになります。

ドル安・NY株高政策

アメリカはデフレ脱却のために日本に与えた<円安・株高>をとり上げ、自ら使うと宣言し始めたのです。

安倍政権が誕生し、自衛隊を軍隊にするためには安倍総理に力を与える必要があり、そのために「アベノミクス」をあたえ、
時間を与えたのです。
結果は、一ドル80円から125円までの円安が進み、日経平均も8000円から2万円超えまで上昇し、支持率も高くなり、憲法改正にまで踏み込める環境を作ることに成功したのです。
本来ならここで経済界が賃金を上げて富を国民に与え、それで国民が豊かになり消費が増えてデフレが終わり、日銀が定めた2%の物価上昇を達成していれば、めでたしめでたしだったのですが、ここで大きな誤算が生じたのです。
最後の経済界の賃上げが起こらなかったのです。

トヨタを見れば昨年は僅か4000円のベースアップだったものが今年は1500円と増えるどころか半減以下となり、メガバンクはベースアップを見送るとなり、経済界は一斉にアベノミクス仕上げの仕事を放棄してしまったのです。
円安・株高で恩恵を受けた分は、内部留保に回したのです。

結果、最後の富を国民に分配することが起こらず、国民が円安で生活が苦しくなった上に収入も増えないとなり、これでは消費が増える間もなく、経済が悪化し始め、アベノミクスが終焉となったのです。

今一ドル109円台になったことで、今度は一ドル100円という水準が見えてきますが、この一ドル100円は日本企業にとり危機的レベルとも言えます。
なぜなら、多くの企業が一ドル115円で利益目標を組んでおり、一ドル100円なら10数%売り上げが減ることになり、利益は下手しますとゼロかマイマスになるかも知れないからです。
そして鉄鋼を見れば円高と製品安が合わされば、日本に中国製の鉄鋼製品が大量に流れ込み、日本の鉄鋼会社は軒並み赤字に転落することになりますし、化学メーカーも同様です。

円高デフレが本格的に進むことになり、株が業績不振不安でPKOで一時的に買われましても最後は売られ日経平均で13,000円以下も見えてきます。
そしてその後は1万円割れもあり得る状況になるはずです。
円高・株安で日本は大不況に突入することになりかねないのです。

このような中、これからの円高で得する人もいます。
これから海外資産を購入する人です。
出遅れていた人はこれからの円高でドル資産を安く購入できますので、かなり「お得」な円価格で購入することが出来ます。
ただ、問題はその得な価格で物が買えるかということです。
『そんな安い価格では売りたくない』という人が多ければ多い程、買いたくても買えないという事態になるからです。

既に【ウルトラハイリリーフ金貨 MS70PL(プルーフライク)】では株高の恩恵を受けてアメリカの実物市場に資金が流れ込み、ドル建て価格が10%以上上がっており、早く買いたいと思いましても買えない事態になってきているのです。
元の高い価格に戻る前に一枚でも多く買いたいと思っていましても、ドル建て価格がそれ以上に上昇してしまえば元も子もないのですが、安く買える売り物がない以上、どうしようもありません。

カラーダイヤモンド、特にピンクダイヤ・ブルーダイヤは価格が急上昇してきており、しかも買いたくても買えない状態になっており、どうしても欲しければ相場の2倍、3倍という価格を提示しないと買えないようになってきているのです。
絵画でも本当によい作品は相場の2倍、3倍は当たり前であり5倍以上出さないと手に入れることが出来ない状態になりつつあります。

アメリカドル・市場に資金が流れ込み、【実物資産バブル】が発生しつつあるからです。
株やFX等の金融資産にしがみついている個人は今度日々拡大する損を前に呆然となるでしょうが、反対に実物資産を購入してきた個人は、価格上昇を見せる実物資産を前に喜ぶ姿となるはずです。
今後数年間は実物資産バブルが発生し、最後の段階では、日経平均が見せました「棒立ち」を見せるかもしれません。

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