ガクンと落ちた鉱工業生産指数

投稿者: | 2016年03月30日 10:51

2月の鉱工業生産指数が発表され、6.2%減の93.6となり、これは2012年11月以来の低水準となります。

詳しくみますと電子部品が<-14.7%>となり、一年前に比べても<-8.5%>と大きく落ち込んでいるのです。

これはアップルのアイフォンの販売不振で半導体や液晶の発注が軒並み30%以上削減されていることが影響していますが、今後アップル・サムスンの不振が拡大していけば、日本の電子部品メーカーの倒産という事態に発展するのは避けられません。

何故なら今や日本の電子メーカーは世界的下請け企業になっており、下請け企業は親会社の不振の影響をまともに受けるからです。

シャープの液晶も今や不良在庫になりつつありますが、これはアップルもサムスンも液晶を有機ELに変更し始めており、今までの液晶は必要ないとなりかけているからです。

世の中の動きは極めて早く、この動きについていけない企業は淘汰される運命にありますが、日本電子部品企業の多くはいまだに今まで通りの液晶とアップルに頼り切っており、しかも有機EL分野で数千万個単位の量産体制をとっている企業は皆無となっており、このままいけば日本の電子部品メーカーは軒並み淘汰されるかもしれません。

今回の鉱工業生産から見える日本の景気は消費の不振も併せ、底抜け寸前とも言える状況に来ており、そこに円高が襲ってくれば本格的な不況に突入しましても何ら不思議ではないと言えます。

2010年を≪100≫とする鉱工業生産指数が≪93.6≫にま落ち込んでいる日本の経済に赤信号が点灯しています。

 

 

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