2月の全国のデパートの売上高が発表されましたが、驚くべき内容になっています。
外国人による購入は18.7%増加の約183億円分となっていますが、全国の売上増加額は9億円弱となっているのです。
2月の売上高 4,446億円(+0.2%増加:約9億円)
2月の外国人売上高 約183億円(+18.7%)
2月の外国人客数 約25万人(+40.7%)
これから分かることはデパートでの日本人の購入が激減している姿です。
外国人がいなければ(183億円分)、今やデパートは売り上げ不振で倒産・閉店するところが激増している状態になってしまっていると言えます。
都市別をみますと以下の通りとなっています。
<増加>
東京 +2.7%
京都 +2.4%
仙台 +1.4%
福岡 +1.3%
<減少>
札幌 -2.3%
名古屋 -1.9%
横浜 -1.4%
広島 -0.8%
大阪 -0.5%
意外なことに名古屋と大阪が減らしているのですが、名古屋は外国人がいく観光地が少ないということよりは、名古屋周辺ではトヨタが納入価格を引き下げており、トヨタ以外は不況に陥りつつあると言えるのかもしれません。
大阪もUSJがありますが、中小企業が多い関西でもあり不況の影響が深刻化しているのかもしれません。
今や日本国中が不況に陥り始めており、このままいけば1-3月のGDPもマイナス成長になる可能性が強く、そうなれば2015年度はマイナス成長になりかねません。
このような状況で消費税引き上げは不可能ですが、政治判断するためには権威付けが必要であり、このため今、外国人専門家を読んで「講義」を聞いたことにしているのだと言えます。
では日銀のマイナス金利政策はどうなのでしょうか?
報道では銀行による貸し出し総額は月次ベースで見れば減っており、「マイナス金利を導入したから貸し出しが増えて設備投資が増えた」という形にはなっていません。
それどころか、反対に企業は余剰借入分を返済しているところが増えてきているのです。
多くの企業は銀行からの要請もあり「両建て」となっていますが、これは今のマイナス金利下では金利負担が増えるだけであり、ならば返済するとなっており、銀行からの貸し出し分が減ってきているのです。
そこで銀行は、貸し出しが減る>金利収入が減る、日銀に預けて稼いでいた0.1%の利息も減る、となり、国債運用もマイナス金利となり買えば買う程赤字になるとなれば、銀行は稼ぐところがなくなります。
それでは銀行は食べていけないとなり、何を始めたかと言いますと「銀行版サラ金強化」です。
個人向け貸し出しを猛烈に増やしているのです。
昨日報じられていました事例では、ある地銀はカードローンを50%以上増加させており、その平均貸出金利はなんと12.2%にもなっているとしていました。
これは確かに銀行にとり美味しいビジネスではありますが、一時減らしていた過剰・多重債務者を銀行が増やすことになりつつあり、「銀行版サラ金問題」が社会問題化するかもしれませんが、「お墨付き」を得るために銀行が自民党に政治献金を再開したとすればどうでしょうか?
日本の景気(アベノミクス)は円安で時間を稼ぎ、円安で儲けた企業が設備投資を行い、人を雇い消費を増やして経済成長を図るという「時間稼ぎ政策」でしたが、今や時間切れとなり円安が終わりつつあり円高に向かい始めており「万事休す」となりつつあります。
ここで円高で一ドル100円突破となれば、日経平均は15,000円を下回るどころか、13,000円もあり得る状況になり、それが更に円高を招くとなりかねず、アベノミクス相場が終わります。
円相場ですが、明日詳しく解説させて頂きますが、誰も想像していない一ドル80円割れ相場が来るかも知れません。