昨日の毎日新聞に「雲上ブランド」という表現が使われていましたが、その記事のタイトルは【バブル後最高値 都心15億円マンション登場の意義】でした。
この「雲上ブランド」という意味は、以下の通りです。
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現在、アジアで分譲マンション価格が最も高いのはシンガポールといわれる。そのシンガポールで最高額物件の平均坪単価がやはり1000万円。「パークコート赤坂檜町ザ タワー」は、アジアの最高水準に達したわけだ。
しかし、それが「天井」ではない。シンガポールや香港では、一般向けマンションとは別に一部富裕層向けマンションのジャンルが存在し、その分譲価格は坪あたり3000万円に達している。100平方メートルの住戸で9億円という水準である。
そこまでいくと、もう雲の上の話と感じるが、世の中の商品を見渡すと、多くのジャンルで“雲上ブランド”というものが存在している。10万円を超えるボールペン、300万円を超えるハンドバッグ、1000万円を超える腕時計、1億円を超える自動車、……それらを求める人がいるし、それらに憧れ、買える身分になりたいとがんばる人たちもいる。
雲の上にそびえる商品には存在意義があるということだろう。世界的に見て憧れの対象となるマンションが東京に生まれる。それは日本の誇りでもある。
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300万円を超える女性バック
1000万円を超える時計
1億円を超える自動車
そして一坪単価1,000万円のマンション
これらは大方の庶民には全く関係ない「ブランド」ですが、世界にはこれらを平然と買う層が存在しています。
それが本当の「富裕層」です。
お金を持っているのが富裕層ではなく、女性なら600万円以上のクロコのエルメスのバック、HW・グラフの数百万円・数千万円の時計・アクセサリー、男性なら100万円以上のスーツ、数千万円の時計(1,000万円では安い方になります)を持ち、家の中で数億円以上の美術品を飾り、家は数億円のマンション・一軒家に住むのが本当の富裕層となります。
この記事で言う「雲上ブランド」を持つ層ということになります。
ところが、世界には更に上の「超雲上ブランド」である、数億円のヨット、数十億円のプライベートジェットを所有する層も多くおり、自宅・別荘に誰でも知っているモネやルノワールと言った印象派の数億円する絵画を飾ったりしている層も多くいます。
日本人で未だこのような層は殆どいませんが、今後実物資産としてこれら「超雲上ブランド」を所有する富裕層も出てくるかも知れません。
究極の実物資産として「超雲上ブランド」を所有し始める日本人がどれだけ出てくるかになりますが、10億円を超えるマンションを買えても数億円の印象派絵画を数点自宅に飾る日本人は殆どいません。
香港・中国もそうです。
その点ではまだまだ日本やアジアに本当の富裕層がいないということになります。
今後日本やアジアでどこまで「超雲上ブランド」が広まるでしょうか?