ユーロ圏の12月のCPIは前年比+0.2%となり、事前予想の+0.3%を下回っています。
これだけ金融緩和を行っていながら、物価が上昇しないのです。
原油価格暴落の影響を受けて1月のCPIはマイナスになるかも知れず、ならばとECBは金融緩和をするのでしょうが、アメリカFRBが利上げした後であり、今度はユーロ急落という事態に陥るかも知れません。
ユーロ安を利用して輸出ドライブをかけるのであれば、ユーロ安も良いのでしょうが、世界経済が減速している中、ユーロ安で輸出が増えるはずもなく、その間にユーロ安を嫌ってユーロ圏から資金が流出し始めれば市場金利は上昇します。
ECBとしては利下げを行っているにも拘わらず、市場金利は上昇をするという極めて不健全な状態になるのです。
今はまだ金融緩和が利いていますが、市場金利が上昇始めた時、ユーロ圏の金融市場が大混乱に陥るかも
知れません。
また、ユーロ安ということは円高ということであり、日本のアベノミクス相場は終わるということにもなります。