28.2%増えて20.4%減少

投稿者: | 2016年07月20日 09:24

全く真逆の数字が発表されています。

外国人訪問者 +28.2%(1171万人)
外人購入額  -20.4%(130億円)

6月の全国のデパートの売り上げ高が3.5%減少の4699億円となり、東京地区は3.2%減少の1301億円となり、うち外国人向け売上高は<-20.4%>の130億円となったと発表されているのです。

外国人来訪者は14%増加している中、客単価が30.2%減少し売り上げも20.4%減少となっており、これを簡単に説明しますと、客は増えたものの購入している品物は安いものが多くこのため売り上げも20.4%も減ったということになるのです。

もはや「爆買い」は消えてしまい、化粧品や日用品を買う中国人等が多くなり、所謂富裕層は「消えてしまった」となるのです。
また、銀座を見ていますと今まで5400円でスーツケースを買っていた中国人が大幅に減ってきているようで、今まではスーツケースを売る店の周りはいつも歩けないほどの中国人だらけでしたが、今日は閑散としており、明らかに流れが変わったのが分かります。

もはや「爆買い」は死語となり、デパートや免税専門店は閑散とする免税専門フロアーを前に青くなっているはずです。

ここで爆買いを分析して見たいと思います。
6月の売上高 130億円
6月の東京地区のデパート売上高 1301億円

外国人による購買額は、東京地区のデパートの売り上げ高の10%を占めるしかないのが分かります。
残り90%は日本人なのです。
その90%をないがしろにして「爆買い」シフトをしたデパートは果たして正しい選択だったのでしょうか?

今後「爆買い」が増えたとしましても精々年間で2,000億円いくかどうかであり、デパート全体の売上高である約5兆円からすれば無視できる金額と言えるのです。
マスコミや専門家の意見に踊らされて「爆買い」シフトしたデパートも多く、改装をしてこれから完成するデパートも銀座にありますが、完成後には果たしてどうなっているでしょうか?

今日ランチ会合を持ちましたオークション会社の専門家は、中国・香港では高級時計を扱う店がどんどん閉店していると話していましたが、これが実態であり今後経営危機に陥る有名時計メーカーも出てくるかも知れませんし、スイスの有名時計メーカーが生き残るために大量のリストラを発表したり、日本等の直営店を閉店するかも
知れません。

株は堅調となっていますが、末端の経済は今や危機的水準になりつつあるのかも知れません。

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