報道(広がる労働崩壊)とインフラ崩壊

投稿者: | 2016年02月23日 10:42

昨日のNHKクローズアップ現代を見られた方は、日本は一体どうなっているのか?と暗澹たる気持ちになったはずです。

保育士のことが主に取り上げられていましたが、京都市では行政側の経費削減(民営化)で現場スタッフの給与が20~30%大幅に引き下げられ、更に正規雇用から非正規雇用になり、挙句の果てには契約者交代で全保育士が辞めさせられるという事態を取り上げていました。

ここではあえて問題にしていませんでしたが、経費削減として現場のスタッフの給与が引き下げられていましたが、では削減を命じる行政側の正規職員の給料はどうなっているのか、ということなのです。

経費削減は物言わぬ現場、特に弱い立場にいる女性職場をターゲットにしているとも言えるのです。

バス・水道等の現業部門はどうでしょうか?労働組合が強いところは全くという程、切られていないはずです。

また、議会も切られていないはずです。

低賃金で働く現場スタッフが今や最大の被害者になっているものですが、保育士は子供の世話をするために必要な存在であり、方や子供を産め、人口を増やせと言いながらその裏では保育士が暮らしていけないような給料しか出さない社会に日本はなっているのです。

 

また報道では、建設部門でも同じような事態が起こっており、「労働ダンピング」という言葉が使われていましたが、現場では最低基準価格以下で落札される公共事業が多くなっており、勢い、これで現場作業員の給料が引き下げられます。

結果、暮らしていけないとして若者が建設・工事現場で働かなくなり、働くのは年金を受け取りながら働く高齢者ばかりとなり、結果、現場は疲弊することになり、まともな作業ができない事態になります。

 

今、日本国中のインフラが老朽化しており、あと5年もすれば日本国中の橋・水道等のインフラがガタガタになる可能性があるとも言われていますが、そうなった時に、「今」現場で働いている熟練労働者は引退してしまっており、まともに作業ができない事態になっているかも知れません。

その時に慌てても何もできません。

技術の伝承が出来ていないからです。

 

公共部門から年収200万円以下の「ワークングプア」が拡大している今の日本はおかしいと誰も声を上げませんが、既に公共部門の3分の一が非正規雇用となっていることから政府は改めるべきだと言えます。

安倍総理は民間に非正規雇用を正規雇用にしろと命じていますが、まずは「隗より始めよ」と言われているように、国・地方から非正規雇用者を正規雇用に転換し、雇い止めを無くすということを始めるべきだと言えます。

 

急ぎませんと本当に5年、10年後には日本のインフレが大崩壊し、あちらこちらで橋が落ち、道路が陥没し、水道管が破裂したりしてまともに住めない国になっているかも知れません

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