危機的水準に達しているインフレ率(ベネズエラ)

投稿者: | 2016年02月21日 08:57

 

過剰債務問題でいつデフォルトを宣言するのかと一部で言われているベネズエラですが、ベネズエラ中央銀行が発表しました2015年のインフレ率は180.9%、GDP成長率は-5.7%となっています。

そして問題は今年2016年です。IMFは今年2016年のベネズエラのインフレ率を<720%>と予測しているのですが、昨日発表されましたベネズエラのガソリン価格の値上げを見ればこの程度で収まるのか疑問となる値上りを発表しています。

ガソリン(レギュラー)価格を今の0.07ボリバル(約1円)から1ボリバル(約17円)に値上げするとなっており、値上げ幅は17倍、ハイオクは0.097ボリバルから6ボリバルとなり、こちらは60倍以上になるとしているのです。

ベネズエラは、2015年の原油輸出に伴う収入が125億8700万ドルとなり、2014年の370億ドルから激減していますが、国家財政は縮小をしておらず、借金が猛烈な勢いで積みあがっており、民間債務を入れれば世界中で最も悪い借金比率とも言われているのです。

世界最大の原油埋蔵量を誇るベネズエラですが、経済が破壊されてきており金融市場も闇市でドルが急騰しているとも言われており、いつ限界点に達するかわからない状況になってきているのです。

仮にベネズエラが破たんした場合、借金を払うために制限なしで原油輸出をするのではないかとも言われており、そうなれば原油価格は一バーレル10ドルを割り込むこともあり得、今度はサウジアラビアが持ちません。

サウジの国家予算は一バーレル100ドルを前提に作られているとされており、今の一バーレル30ドルでもかなり厳しい状況下にありますが、それが仮に一バーレル10ドルを下回るようになれば、もはや国家は持ちません。

また物価暴騰に怒り、軍・国民の怒りが頂点に達し、ベネズエラで政変が起こるとも言われており、今、世界はベネズエラに警戒するべき時が来ていると言えます。

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