ウクライナの2019年満期のユーロボンドが急落し、利回りが10.189%にまで急騰しています。
これは40歳のウクライナの経済担当大臣が辞任したことを受けて不透明感が強まったことにもよりますが、基本はウクライナ通貨の暴落とインフレによるもので、ウクライナはいつ破たんしてもおかしくはない状況に追い込まれています。
あるウクライナ人は一年前とは生活の質が様変わりになったようで、銀行口座もなくなり生活苦に陥っているようですが、西側からはどうしようもなく、今は停戦が成立しているためにまだ物資もありますが、今後内戦が勃発すれば、今より一層ひどい状況になるのは避けられず、多くのウクライナ人の生活が破たんすることもあり得ます。
実際の国民の生活はギリシャよりひどいとも言え、今後西側がどのような救策を取るかによっては大量の難民が発生するかも知れません。
ウクライナの金融市場はほぼ崩壊していると言っても過言ではなく、ウクライナ国債利回りが今の10%台から15%、20%台になれば危機はもはや避けられないと言えます。
IMFやEUがどこまで支えるか、危機の回避はそれにかかっていると言えますが、EUのプライオリティは今やウクライナから「移民・難民問題」に移っており、危機を回避するタイミングを逸するかも知れません。