雇用統計が発表され、多くの専門家が予想した通り市場は大荒れになりましたが、終わって見れば「あれ?」という結果となっています。
【NYダウ】は250ドル余り上昇して引けていましたが、ドルは一ドル100円40銭台で終わり、ドル高に振れたのは一瞬でありあとは終始円高となっており、株は<ドル高>となっていましたが、為替市場は<ドル安>となっており、バラバラの動きをしていました。
更に【金(ゴールド)】です。
一時は$25余り急落し一オンス$1,334.70まで売られていましたが引けにかけて買い戻され、終わって見れば$8.60高の一オンス$1367となっていました。
【金】を一旦は売り込んだ向きが予想の下落幅である$50まで下落しなかったために慌てて買い戻しに入り、一時は$1370.80まで買われる場面もあったのです。
株・ドル・金、どれを見ましても、動かなかったものが正解だったとなります。
それにしましても、これだけ強い雇用統計となっていながらFRBは利上げをしないとなっており、実際はかなり経済の基礎が弱っているとFRBは見ていることが分かります。
10年国債利回りが2%を大きく下回っている今、0.25%の利上げをしましても本当に力強い回復をしているのであれば。何ら問題はない筈です。
ところが、FRBは利上げを躊躇しており、勿論これはヨーロッパの銀行株危機が影響していますが、FRBは一義的には米国経済を見るべきであり、外国のことは外国の中央銀行に任せばよい筈なのです。
今回FRBが利上げを見送ったことで次回も大統領選挙もあり利上げは出来ず、結果、年末にしか利上げが出来ないことになりますが、常識的には新大統領が就任する来年1月以降となることもあり得、そうなれば出口戦略を打ち立てて利上げをしたものの米国経済は一年以上利上げが出来ない状態になっているとなるのです。
即ち、FRBの利上げの決定は間違いだったとなりかねないのです。
【金】が上昇した理由はここにあります。
FRBと市場の間に「ずれ」を見つけ、今後この「ずれ」が拡大していけば金融混乱に拍車がかかると読んで【金】を買っているのです。
週明け以降、一オンス1400ドルはほぼ間違いないでしょうし、強気筋は一オンス1500ドルを示唆しており、金も買われる、NYダウも買われる、ドルは売られるという、バラバラの動きに拍車をかけることになるかも知れません。
仮に【金】が一オンス1500ドルを突破した場合、お奨めしています【一オンス 純金 ウルトラハイリリーフ金貨】は、買い物が殺到し買いたくても買えない状態になるかも知れません。
何故なら、今のような異常に安い価格ではほぼ売る人が売り尽し、あとは買い手が残るだけになるからです。
大荒れの金曜日の市場が終わり、市場参加者は今頃ほっと一息ついているかも知れません。