日銀が発表しました6月の国内企業物価指数(2010年平均=100)は<99.2>となり、5月に比べ0.1%下落していますが、一年前に比べ
4.2%下落したと発表されています。
このレベルの下落でも企業からすれば、「デフレ」となり業績に打撃を受けますが、以下の数字を見れば打撃どころの話ではないというのがお分かり頂けると思います。
<円ベース>
輸出物価 一年前に比べ<-14.4%>
輸入物価 一年前に比べ<-23.2%>
円ベースの手取りが14.4%も減っているのです。
勿論、輸入価格も23%下落していますのである程度は相殺はできますが、問題は固定費です。
目一杯膨らませた固定費(円ベース)がピークになる時に手取り額が14%も減少したら、殆どの企業は赤字になるか収支トントンになり利益など出ません。
今、銀座は閑古鳥が鳴いているとタクシー運転手が話していましたが、黒塗り高級ハイヤーも減ったと話していました。
一部の大企業のスキャンダル発覚で銀座に寄りつかなくなったこともありますが、一般企業の交際接待費が削られていることが大きいと言えます。
月次収支ベースで赤字になれば、銀座での接待交際費は真っ先に削減されるからです。
デパートの売り上げ不振・設備投資不振・そして銀座の不況は今後襲ってくる本格的な不況を示唆していますが、株式市場は経済対策等を期待して買い上げています。
経済の実態が悪化している中、株だけを買い上げてもいずれは崩れます。
また「いつか来た道」となるのでしょうが、次に暴落した時には個人は再起不能な位の打撃となるはずですが、そのようなことなど個人は今は知る由もありません。
円ベースでの輸出物価は前月比で2.2%下落、前年同月比で14.4%下落した。輸入物価は前月比0.5%下落、前年同月比23.2%下落だった。〔