政府の「屋外避難解消」発言で猛反発

投稿者: | 2016年04月17日 08:15

今回の熊本大地震では、余震が怖くて屋内避難を避ける人が多く出てきていますが、これに対して政府は「全避難者の屋内避難」を熊本県に命じたことに対して、熊本県知事は猛反発しています。

知事は松本文明副内閣相との会談で「政府は現場の気持ちが分かっていない」と述べていると報じられているのです。

松本文明副内閣相は、「河野(太郎)防災担当相が『今日中に青空避難所というのは解消してくれ』と強く言われて参った」と力説したところ、知事は「避難所が足りなくてみなさんがあそこに出たわけではない。余震が怖くて部屋の中にいられないから出たんだ。現場の気持ちが分かっていない」と述べたと言われているのです。

即ち、サミットも近い、選挙も近いとなっており、青いビニールシートを敷いたり、かぶったりしている避難民は見苦しいと政府は述べ、これに対して熊本県知事は猛反発したとなっているのです。

震度5以上が頻発しており避難所は果たして安全なのかと住民は危惧して自ら広場に避難している人もいるのです。
いつも地震のたびにミシミシときしむ建物を耐えられないとして屋外避難している人もいるのです。

確かに安倍総理としては、G7、即ち、先進7ケ国首脳会議が近い今、ビニールシートにくるまっている避難民の映像が流されるのは後進国みたいでみっともないとなりましても不思議ではありませんが、それはあくまでも政府の都合であり、被災した住民からすれば、「サミット?そんな金があるのなら回してくれ。サミットなどやめてしまえ」となっても何ら不思議ではないからです。

ここまで大規模な地震が連日発生していることなど聞いたことがありませんが、いつ地震が収まり自宅に戻れるのか、いつライフラインが復旧するのか、いつ子供たちが学校に行けるのか、等々が住民も行政もいの一番に考えることであり、屋内避難だけを命じるというのは、知事・住民からすれば「あり得ない」となっているのです。

今回の熊本地震の震源が大分県や愛媛県に移ったりしたらそれこそ未曽有の大惨事になり、サミットなどできる状態ではなくなります。

早く地震が収まり、被災した住民がもとに生活に戻ることを祈るしかありませんが、地震列島日本が本格的に活動を開始したとも言われており、次にどこで同じような地震が起こりましても不思議ではなく、明日は我が身と、いつ自分がビニールシートにくるまって避難する事態になるかと考えながら生活する必要があると言えます。

それにしましても、今回の、「河野(太郎)防災担当大臣による『今日中に青空避難所というのは解消してくれ』と強く言われて松本文明副内閣相が参った」と言った発言が、今後選挙に大きく影響するのは避けられず、自民党はとんでもない逆風に見舞われることになるかも知れません。

関連する記事

カテゴリー: NEW