7月の貿易収支が発表され、ロイターは、『7月は116億円の黒字 対米・対中輸出が持ち直し』としていますが、
では実際の貿易収支はどうなっていたのでしょうか?
輸出 -19.2% 5兆3689億円
輸入 -22.3% 5兆3572億円
差引 +116億円
輸入が大きく落ち込んだために黒字になったのがわかりますが、では対米ではどうなっていたでしょうか?
輸出 -19.5% 1兆914億円
輸入 -25.5% 5,789億円
差引 +5125億円
対米では輸入が急減したために5125億円もの黒字となっていたのです。
では輸入が減少した原因は?となりますと、航空機です。
-85.6%も激減しているのです。
今回の貿易収支で黒字となったのは、輸出が持ち直したのではなく、輸入が減ったからであり、今回のロイター報道は誤っていると言えます。
どのような意図をもってこのようなミスリードをしたのかわかりませんが、
輸出が持ち直している⇒日本経済は強い⇒株高、円高誘導
という意図があるのかも知れません。
表題だけではなく、中身を検証する必要があるという典型的報道だと言えます。