原油価格が暴落してきていますか、その裏にはサウジアラビアとロシアの戦いがあると言われてきていましたが、サウジアラビアはロッテルダム渡しの原油公示価格をCIFベースで1バーレル《25ドルから28ドル》に大幅に引き下げたとされています。
この価格では、ロシア産原油もクウェート産原油も、アラブ首長国連邦産の原油も太刀打ち出来ず、今後原油価格戦争が勃発することになります。
これで最大の被害を受けるのは、実はロシアではなく、【アメリカ】です。
【アメリカ】は今や世界最大の産油国になっており、原油価格暴落でシェール産業に大打撃を与えます。
また、共和党が強い原油産出州であるテキサス州に打撃を与えることになり、すなわちトランプ大統領再選に打撃を与えることになるのです。
この原油暴落を仕掛けたのがサウジアラビアではなくロシアであるのはこのような背景があるから分かります。
そして、トランプ大統領は原油買いつけをコロナウイルス対策として発表しています。
コロナウイルス対策と原油買付がどうリンクするのか分かりませんが、選挙対策であるのは確かです。
世界最大の産油国アメリカが世界最大の原油備蓄国になるようですが、タンクが満杯になれば、どうするのでしょうか?
何せ世界中で増産に入れば買っても買っても市場に原油が溢れるからです。
原油戦争は中近東アラブ世界の経済を破壊し、金融までも破壊することになります。
ソフトバンクの〘VISION ファンド〙に投資した元本を返せとサウジアラビアの皇太子から今頃なって言われているかも知れません。