ニーステロとヨーロッパ

投稿者: | 2016年07月17日 10:04

今回、狙われましたフランス・ニースは国際的リゾート地で有名ですが、表の顔と裏の顔は全く違っており、
行ったことがある人はわかりますが、治安面では疑問があるところなのです。

このニースですが、近くに港町であるマルセイユがありますが、アフリカからの移民が多く、イスラム圏人口が30%近くを占めており、ニース・カンヌにはその流れでイスラム系住民が多く住む地区があり、そこは治安も悪く、一般住民は寄り付きません。
また夜はイスラム系住民や黒人たちレストラン街に集まり、異様な雰囲気になることもあります。

今回テロが発生しました場所は、ニースで最も有名な名門ホテルである「ネグレスコ」ホテル前あたりと見られ、最も高級地区となっており、犯人はあえてこの場所を選んだのかも知れません。

今やニース・カンヌ・マルセイユ地方の失業率は11.4%となっており、若者だけに絞れば25%を超えるとまで言われており、しかもロシア制裁の影響でロシア人金持ちがニースに行かなくなり、かつサウジアラビアの王様「ご一行」への不満もあり滞在期間短縮となり、これで消費が更に落ち込んだこともあり解雇される移民も多く、不満が高まっているのも確かです。

ニースは国際観光都市ではありますが、裏では人種間のドロドロした関係もあり、一触即発だったとも言えます。

今後、フランス国内で更にテロが起こるかも知れませんが、そうなれば観光立国であるフランスはガタガタになり一層不況が深刻化することになり、更に移民たちが解雇され不満が高まります。
(エールフランス航空では会員向けに緊急キャンペーンを行い、航空料金の大幅値下げを打ち出しており、今回のニーステロで大量のキャンセルが発生したことを伺わせます)

フランス人と移民・難民の対立が決定的になれば、テロではなく住民同士の衝突が発生し、あちらこちらで小競り合いが起こり、これが大規模な衝突に発展することもあり得、ただでさえ支持率が低迷しているオランド大統領ですが、一層苦境に陥ることもあり得ます。

移民排除を訴える極右政党・国民戦線(FN)ル・ペン氏への支持率が上昇しており、このままいけばオランド大統領は国民の支持を失い、失脚する可能性も出てきますが、イギリスに続きフランスでも指導者が後退するとなれば、次には金融危機が発生しつつあるイタリアでも指導者交代が言われており、ヨーロッパの有力国の指導者が軒並み交代するという事態に直面することになり、ISへの攻撃に参加している主要国のトップが消えるという皮肉な結果となるかも知れません。

更に、以前も指摘しましたが、移民・難民受け入れに寛容なドイツのメルケル首相への不満も高まってきており、仮にドイツでテロや大規模な人種間紛争が発生した場合、メルケル首相退陣要求が沸き起こり、メルケル首相も退陣するという事態に発展することもあり得ます。

ヨーロッパ動乱の日が近づいてきていると言えます。

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