ヨーロッパとアメリカから日本に対して自動車問題が突きつけられており、今後政治問題に発展するかも知れません。
まず、EUの反トラスト当局は、車部品カルテルを結んだとして、デンソー、三菱電機、日立製作所に対して罰金を課すとロイターは報じています。
日本では超優良企業とされている日立製作所までもが罰金を課せられる事態になれば、ヨーロッパでの日本企業の信用は地に落ちます。
今回、罰金だけに終わるのか、それとも刑事罰にまで発展するのかはまだわかりませんが、仮に罰金だけだとしましても、日本企業の信用が失墜するのは避けられません。
次にアメリカですが、1974年から日本に進出してきていたフォードが日本から撤退するとなっているのです。
日本での昨年の販売台数は4968台であり、これだけを売るのに52のディーラ、292人のスタッフがいる訳であり、赤字になっていたはずです。
アメリカは今後日米自動車問題を議会マターに引き上げるかも知れず、そうなればまた『非関税障壁』が日本にはあり、特にアメリカ企業を差別している、となる可能性も出てきます。
ヨーロッパの自動車が例えばベンツは65000台売れているのにもかかわらず、フォードの車は5000台も売れていないのは、日本が差別をしているからだ、と難癖をつけてくる可能性もあるのです。
アメリカ国内では、対日自動車問題では、タカタ問題、カルテル問題もあるなか、今回の撤退問題が日米関係に更なる打撃を与える可能性もあります。
ヨーロッパとアメリカが組んで日本叩きに入る可能性もあります。