7月の中国の消費者物価指数と卸売物価指数が発表されています。
卸売物価指数(PPI) 1年前に比べ<-1.7%>
消費者物価指数(CPI) 1年前に比べ<+1.8%>
今中国では企業間物価が上がらない状態が53ケ月連続で続いており、企業業績悪化が進んでいる元凶となっています。
「ゾンビ企業」が多くあり、企業間競争が激しく価格を引き上げることが出来ない状態になっているもので、早急に「ゾンビ企業」を整理しませんと、企業間物価上昇が出来ずに共倒れし、サプライ側の問題がいつまでも解決できない状態になります。
また消費者物価指数は一年前に比べ<1.8%>増加していますが、この上昇の元凶は<豚肉>であり、7月は<16.1%>上昇していますが、6月には<30.1%>も上昇しており、この<豚肉>の上昇がおさまれば【CPI】上昇は止まるかも知れません。
即ち、仮に豚肉の異常な価格上昇がなければ中国の【CPI】は上昇していなかったかも知れず、今【豚肉】価格上昇がおさまりつつある中、中国の【CPI】はデフレ傾向を強めるかも知れません。
世界的にデフレが進んでいますが、中国の過剰設備によるデフレも中国国内で進んでおり、今後中国は過剰設備・過剰金融緩和下に【PPI】と【CPI】の低下という最悪の事態に陥るかも知れませんが、これは日本も同じであり、いい加減、金融緩和だけでは経済成長・物価上昇は達成できないと知るべきだといえます。