500兆円の攻防

投稿者: | 2016年08月06日 08:52

東証一部の時価総額が500兆円を下回っており、486兆円となってきています。
日銀によるETF買い上げ倍増でもこの500兆円を守ることが出来ない程、相場の内容が悪化しているのです。

この原因になっているのが、企業業績の悪化です。
トヨタの40%もの減益、キャノンの減益、そして政府管轄に入っているジャパンディスプレーの経営危機等、あらゆる分野で
企業業績が悪化してきており、これで株を買い上げるという方が間違っています。

今、日経平均は16,000円台という極めて居心地のよい水準にありますが(レンジは16,000円買い・18,000円売りか14,000円買い・16,000円売り)、この16,000円は相場の基本とも言える水準となっているのです。

そして時価総額も500兆円が基本となっており、日銀はこの日経平均16,000円、時価総額500兆円を守るために日々買い入れをしているものですが、日経平均は簡単に「いじくれ」ましても、時価総額は日々700億円程の買いでは「いじくれる」ものではなく、反対に値がさ株を買えない個人の損が膨らみつつあり、このような状況下では時価総額はそう簡単に500兆円を超えさせることは不可能となります。

日銀はETFを買い続けることしかありませんが、今後仮に日経平均が14,000円台に突入するようなことがあれば莫大な含み損を抱えることになり、日銀が不良債権の塊となります。

今週、日銀がほぼ一手で買い上げている国債も一瞬にして急落することを証明した訳であり、今後日銀は国債・株の下落におびえる日々を送ることになりますが、これは円の信頼性を損なうことになる訳であり、アメリカの利上げが現実味を帯びてくれば、金利上昇で経営が成り立たなくなるヨーロッパの巨大金融機関が出てきます。
その時には世界は大金融混乱期を迎えることになります。

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