中国を訪問中のギリシャのチプラス首相は北京で李首相と会談し、中国海運会社がこの4月に買収しましたアテネ近郊にあるギリシャ最大のピレウス港開発で一致したと中国国営TVが報じています。
李首相はこの港を「地中海一の物流センターとして、中国と欧州を結ぶ重要な玄関口にしたい」と述べたとされており、ギリシャ危機で手に入れたギリシャの利権開発が今後本格的に動きだすことになります。
このギリシャのピレウス港が中国による支配が完了しますと、当然地中海に利権を欲する「ロシア」も利用してくる筈であり、ロシアのクリミア半島完全制圧への一助になります。
世界地図で地中海を見ればわかりますが、ギリシャを制するものは地中海貿易を制するとも言えるのです。
今後中国はこのピレウス港を利用して、ヨーロッパ・北アフリカ・中近東へ接近し、この地域の権益を少しずつ拡大していきロシアと組んで「制海権」を握るかも知れません。
またチプラス首相がロシアとの関係を改善するべく動いていたのは有名であり、そのチプラス首相が中国を訪問したことで中国・ロシアによるギリシャ完全支配がまた一歩進んだと言えます。