日経平均は朝方は下げていましたが、終わって見れば93円高、率にして0.60%上昇して引けていました。
ところが、メガバンク株は以下のように揃って値下がりして終わっています。
三井住友 -0.63%
三菱UFJ -1.00%
みずほ -1.28%
また売買代金は1兆6021億円と1兆7000億円も下回っており、5月30日に記録しました一兆5604億円に次いで低い売買代金となり、
まさに「閑散に売りなし」状態となっていましたが、今は選挙期間中となっており、「政策に売りなし」であり、政府は株上げ賛成、年金資金も株上げ賛成、官僚も株上げ賛成となっており、このような環境下では<株を下げる>という作用は働きません。
それにしましても売買代金が1兆6000億円台となれば証券会社はすべて赤字となっているはずであり、今後経営問題に発展する証券会社も出てくるかも
知れませんし、ヨーロッパ金融危機がくすぶっており、いつヨーロッパの巨大金融機関が「破たん」するか分からず、もしそのような事態が発生すれば、買い手が居ない中、次は前回のレフェレンダムショックを超える暴落を演じるのは避けられません。
このヨーロッパ金融危機ですが、ドイツでは【ドイツ銀行】のデリバティブ問題もさることながら、以前お知らせしましたが【イタリア】の巨大銀行が不良債権に苦しんでおり、これもあり株価が50円~60円となっているところも出てきている状況にあるのです。
完全に倒産株価になっており、今のような0%金利・マイナス金利では利ザヤはないに等しく、経営が出来ない状態にあるのは明らかなのです。
今の<マイナス金利・0%金利>下で、資金調達先である個人・企業からお金を預金として集めるのに<マイナス金利>を付ける訳にはいかず、方や運用先の国債はマイナス利回りとなっており、さりとて貸し出しましても低金利下でもあり十分な利息を得ることが出来ず、結果、会社の規模が大きければ大きい程、固定がかさみ赤字になり易いのです。
そのような中、景気の悪化もあり(失業率は依然として10%を超えています)、不良債権がじわりじわりと増えており、銀行としてはかなり厳しい局面にあると言えるのです。
いつ何時「ドル不足」から経営危機に発展する金融機関が出るか分からず、株式市場では、いわばおっかなびっくりで買っている機関投資家も多い筈であり、
腰が据わっている投資家がいない状態になっていると言えます。
PKOが続いている以上、売買代金が今週中に今年最低を記録する日もあるかも知れません。