日経平均は485円安の15,434円で終わっていますが、一時は524円安の15,395円まで下落していました。
引け後の先物市場では15,370円まで下げています。
1883銘柄、96%が下落するというほぼ全面安となっており、これは「劇的なショック」が起こったことを意味しています。
その「劇的ショック」とは何でしょうか?
日銀の裏切りです。
本来ならここで更に踏み込んだ金融緩和をすると市場は読んでいたのですが、黒田総裁はNOを突き付けたのです。
「金融緩和?するはずもないだろう」と。
黒田総裁は安倍総理(アベノミクス)に明確にNOを突き付け、これを見た金融市場はいわばパニックに陥り、株を売り円を買い進んだのです。
日銀と安倍総理は一体と思っていたのがここで袂を分けたとなればアベノミクスは終わったとなり株高は終わり円安も終わります。
黒田総裁は財務省出身であり、安倍総理の消費税引き上げ凍結を受けて(しかも2回目)財務省には安倍総理憎しが充満していると言われており、財務省OBである黒田総裁も日銀が金融緩和をしているのに政府は一体何をしているのか?となり、アベノミクスは<3本の矢>と言っておきながら、日銀の金融緩和の一本しか放たれておらず、これですべての責任を負わされるのはとんでもない、となったのです。
日銀内には黒田総裁更迭論も出てきている程、日銀は今や異常な資産膨張をしており、日銀内部には「今の日銀はとても中央銀行としての体をなしていない」と嘆くプロパー幹部が多くいると言われているのです。
黒田総裁は、そのような批判を受けながらも安倍総理に尽くしてきていましたが、消費税引き上げを2度も延期するという事態になり、「ここまで安倍総理に尽しているのにこの仕打ちはどうしたことだ」となっており、ならばもう安倍総理につくのは止めようとなり、ここで金融緩和をしなかったのです。
今日はまだ公的年金等によるPKOが発動されており、1,000円を超える暴落まで発展していませんが、今後日銀と政府との不協和音が高まれば高まる程、市場は混乱し株安・円高が進むことになります。
一貫して指摘してきておりますが、円高・株安は今後も進み、一ドル100円台突破は時間の問題でしょうし、日経平均が一日で1000円を超える暴落をするのもそう遠くない日かも知れません。
楽観論に浸り株を買い円安にかけた個人は破産の危機に直面するでしょうが、今後襲ってきます暴落(ガラ)はリーマンショックを超えるとんでもないスケールとなるはずであり、その際には日経平均は1万円を切り、円も一ドル80円を突破するかも
知れません。
そして金は今日一オンス1,314ドル80セントまで急騰しており、一気に1,300ドルを突破しており、今後更に一日に一オンス50ドルを超える急騰を演じるのかどうかとなります。
資金の流れは劇的に変わっていますが、それでも<株・為替>にしがみついている個人も多く、信用取引や目一杯レバレッジを利かせてFXを手掛けている個人はすべての資産を失い破産する人が続出するかも知れません。
そして反対に【実物資産】に切り替えている個人は、金融市場の混乱を横目に、悠然として見ていることが出来ます。
その差は極めて大きく、金が本格的な上昇に入れば、その差は更に開くことになります。