発覚しました羽田空港C滑走路液状化対策工事の偽装内容の詳細が明らかになってきていますが、とんでもない内容になっており、これなら社長辞任も当然でしょうし、下手しますと会社存続も出来ない事態に陥りかねない内容となっています。
総工費33億円で昨年5月28日から今年3月18日の工期でC滑走路(幅60メートル、長さ75メートル)で、東亜建設工業独自工法で液状化防止工事がされていますが、工事は滑走路地下に液剤1250万リットルを注入し、直径2メートルの球状のバルーン1万450個を作る予定だったものが、実際には5700個しか出来ず、しかも出来たバルーンも2メートルに達していなかったというもので、注入された液は予定の5.4%にしか満たなかったとされており、この工事で液状化防止の効果は全くなかったとされているのです。
そして以下のような発言がされています。
『強制的に薬液を注入すれば滑走路の路面に影響が出る可能性もあり、工法と土地が合わなかった。』
『出来ないのであれば早急に他の工法を考えるべきだった』
『確実な工法を取ると工期が長くなるが、年数がかかってもやらせて貰いたい』
また、他の工事(福岡・松山)でも偽装がなかったか、調査がされるとされていますが、今後海外を含めてすべての工事の検証がされることになるともされています。
今回の内部告発を受けて、国交省としては工事費を全額返還させて他の会社に発注することになるとも言われていますが、この間に地震が起こり液状化が起こり使用不可能になった場合、それこそ莫大な負担が東亜建設に課せられることもあり得、今回の不正問題は会社存亡のリスクにまで直結する事態になったとも言えますし。羽田空港という国直轄事業でこのような偽装が行われていたとなれば、海外で「日本企業は本当に信用しても良いのか」という次元にまで話が進むかも知れません。