3度目の正直?

投稿者: | 2016年04月23日 08:45

三菱自動車は2000年、2004年に過去2回リコール隠しがあり倒産寸前にまで追い込まれていましたが、今回の燃費データ偽装では完全にアウトとなるかも知れません。

前の危機の際には三菱グループあげて5000億円以上の支援ができる環境にありましたが、今や三菱グループにはそのような「余力」が残っていないからです。

三菱UFJ銀行はマイナス金利の影響でベアを見送った程であり、今後の収益に疑問が出てきており、三菱商事は資源投資失敗で赤字に転落しており、三菱重工は豪華客船では膨大な赤字を計上しており、航空機分野でも納期が遅れ型式証明取得が佳境に入っておりここで会社のイメージを損なうような支援ができない状況になっているからです。

国も補助金を返還させるとしており、国から三菱グループからそしてディーラーからそして消費者からそっぽを向かれた場合、
三菱自動車は生きていけません。

三菱自動車の国内販売のシェアは数%であり、今、軽自動車販売が落ち込んでいることからして、自動車産業としては「消えて」貰っても影響はないどころか、他社からすれば「消えれば」その分シェアを奪えるわけであり、自動車産業として三菱自動車を支援するということはしないはずです。

「身売りする」ということになるのかも知れませんが、偽装をしたということは技術力がないということであり、そこをあえて買収する企業があるかとなると果たしてどうでしょうか?

三菱自動車を買収する可能性のある企業は三菱自動車に製造させていた日産となりますが、三菱グループとしては日産にいくらでも良いから買収して貰い、スリーダイヤ・グループとしての会社名を「消滅」させることが出来ればよしと判断するかも知れません。
実際には持参金付きで買収して貰うのが一番すっきりした解決となるかも知れませんが、日産が果たして火中の栗を拾うかどうかとなります。

偽装が他の車種にも拡大するとも言われており、そうなれば日本の自動車産業全般にも影響を及ぼすことになり、国としては早期の幕切れを狙うかも知れませんが、日本の自動車燃費検査の信頼性にことが及べば大問題に発展します。

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