サウジアラビアを訪問したオバマ大統領をサルマン国王が出迎えなかった事で、サウジアラビアのアメリカへの態度がよくわかります。
サウジアラビアは原油安を仕掛けるアメリカに煮え湯を飲まされている最中に、サウジアラビアと敵対するイランとの核合意を強行したことで、内心はかなり怒りを溜めていると言われているのです。
また、原油安で財政的に苦境にある今、先日国際金融市場から1兆円を調達すると報じられていましたが、これをアレンジしたのはアメリカ系の金融機関であり、融資の条件として換金売りを止めることとなっていたとも言われており、実際融資話が出る前から株が買い上げられていましたので、事実だったのかも知れません。
その1兆円融資の”お土産”を持って退任前にサウジアラビアを訪問したのがオバマ大統領とすると、今回の訪問はサウジアラビアからすれば屈辱的な訪問であり、国王が出迎えなかったのも頷けます。
ところで今回オバマ大統領はサルマン国王との会談で一つサウジアラビアに釘をさしたとも言われていますが、問題は果たしてその釘がしっかり刺さっているのかどうかですが、ヨーロッパの外交筋は疑問に思っているようです、
その釘とはサウジアラビアがロシア製の弾道ミサイルシステムやその他の武器を融資を受ける1兆円で買わないという約束です。
サウジアラビアは既にロシアとの間で数千億円規模の武器購入を約束しているとも言われているからです。
今回オバマ大統領の顔に泥を塗るような行動をサウジアラビアがとるのかどうか。
中近東情勢に大きな影響を与えることになります。