日経平均は143円高、率にして0.9%の上昇となり16,111円で引けていますが、金融株を見れば総崩れとなっていました。
三井住友 -2.45%
三菱UFJ -1.79%
みずほ -0.54%
ゆうちょ銀行 -4.80%
かんぽ生命 -0.17%
第一生命 -0.31%
日本郵政 -0.29%
主要な金融株が揃って値下がりをしており、特に三井住友に至っては2.45%と比較的大きな下落を見せていました。
(ゆうちょ銀行は更に大きな下落となる4.80%にも及ぶ下落となっていました)
この下落を見れば今の金融市場を如何なく表す相場と言えますが、なぜここまで金融株が売られるのでしょうか?
マイナス金利で稼げないというのは当然ですが、今日驚くべき発表があったのです。
ヨーロッパ最大の金融機関とも言えるHSBCが8億5800万ドルにも上る赤字を発表しているのです。
ドイツ銀行の9000億円近い赤字といい、HSBCの1,000億円以上の赤字と言い、一体巨大金融機関に何が起こっているのか、となりつつあり、今は「まだ」金融危機が発生していないにも拘わらずこのような状態では一旦危機が発生した場合とんでもない赤字が発生するのではないかという「懸念」があるのです。
特に邦銀はここ数年規模を拡大してきていましたので、今の縮小する金融市場下ではとんでもない不良債権を抱え込んでいるのではないかという疑念があり、今は株を売っておこうとなっているのです。
十分な利益があれば少々の赤字は消せますが、今後のマイナス金利下では十分な利益を上げるのは至難の業であり、しかも資産規模が異常に膨らんでおり、金融崩壊度合いにもよりますが下手しますと数兆円規模の赤字になりかねないとも見られており、そうなれば期間赤字どころではなく資本棄損という事態になりかねないと市場が見ているのです。
三井、三菱、みずほのメガバンク3行に公的資金が投入される事態もあり得る規模の金融崩壊が起こるかも知れず、そうなればこのメガバンク3行がすべて生き残ることは不可能かも知れません。
世界最強とも言われるHSBCの赤字が物語ることをじっくり考えておくべきだと言えます。