油断も

投稿者: | 2019年05月17日 11:00

来日したイランのザリフ外相と安倍総理は官邸で会談していますが、会談後にザリフ外務大臣は以下のような発言をしています。

(核合意の維持に向けて問われて)『日本は何ら行動を取っていない』

日本が何らか仲介役を演じることが出来ると思っていたとすれば、ザリフ外務大臣は日本外交を知らないとなりますし、あえてこの発言をしたとすれば、今後日本を切るために来日したと言えます。

ザリフ外務大臣は今日は中国の王毅外務大臣と会談する予定となっていますが、習近平国家主席とも会談するかも知れず、そうなればイラン・中国は同盟関係を構築したと見れ、今後の世界情勢が中国・イラン・ロシアが中心に回るということが決定的になります。

先日サウジアラビア沖でタンカーが襲撃されており、イランが裏で仕掛けたとも言われていますが、完全に報道が遮断されており、アメリカ・サウジアラビアがこの襲撃事件を大きくしたくないというのが分かります。

何故ならこの襲撃事件が「テロ」と認定された場合、船舶保険引き受けがされず、事実上、中近東から石油輸出が出来なくなるからです。

ただ、イランとイエメンの武装集団は今後ホルムズ海峡閉鎖を狙ってくる筈であり、そうなれば「油断」という事態になり、世界の石油市場は大混乱することになります。

安倍総理はザリフ外務大臣との会談で『現在の中東を巡る状況が大変緊迫化していることを懸念している』とだけ述べており、他人事のような反応ですが、実際に「テロ活動」が起こっており、仮に「油断」となった場合、日本は180日程の備蓄はありますが、それでも原油価格・ガソリン価格の急騰は避けられません。

イランとアメリカとの対立が「油断」に発展すれば、「オイルショック」となりますが、核問題が絡んでいることもあり、解決にはかなり長引くこともあり得、日本の備蓄が枯渇するという事態になり兼ねないということを分かっておく必要があります・

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