経産省は太陽光発電・風力発電等の再生エネルギーの買取り価格が上昇しているとして、一般家庭が負担する金額(標準使用量前提)をこの5月から月額675円に引き上げるとしています。
年間では8,100円となり、現在の5,700円より42%も増加することになりますが、2012年度にこの制度が導入されてからは負担額が10倍以上になることになります。
しかもこれから更に太陽光発電等が増え続けることになりますので、国民負担は更に増加し続けることになり、年間1万円を超える負担となるのもそう遠い将来の話ではなくなります。
いわば第2の税金とも言える負担となりますが、税金と同じで初めは少しだけ課金をして、その後ドンドン値上げしていくのが官僚のやり方であり、国民は当初は「そんな金額なら大したことはない」と判断しますが、気がつけばとんでもない負担となっているとなりましても後の祭りです。
今の年間8100円負担が1万円になり、2万円になりましても、法律がある以上誰も止められません。
羽田空港の乗客(利用客)が払わされている使用料が導入当初がいくらで今いくらになっているか、そして今後どこまで上がり続けるのか誰も指摘しませんが、一度調べてみれば驚く数字が出てきます。
今回の再生エネルギー買い取り制度は経産省の管轄ですが、空港使用料は国土交通省の管轄であり、旅券は外務省管轄、介護保険料は厚生労働省の管轄等々、各省庁は独自の財源を確保するのに今や奔走しており、じわりじわりと負担額を引きあげています。
この再生エネルギー制度はフクシマ原発事故後に導入された制度ですが、原発を推進して”一時的に“失敗したことを利用して、経産省の官僚が作り上げた新たな利権ですが、「あのフクシマ原発事故を利用して新たな課金制度を導入するなど、流石一流官庁である経産省官僚が考えることは違う」と他の省庁の官僚はうなった筈です。
今後もあらゆる官庁が国民負担を増やす「課金」制度を導入するでしょうが、これを防ぐ方法はありません。
身近の例では、首都高速料金が今度どのような値上りをするか誰も指摘をしませんが、驚くべき価格に値上りすることになっており、利用する人は果たしているのか?という価格になりつつあります。
最近景気の悪化もあり、首都高速の交通量が減っているように見えますが、今後更に大幅に値上りしていけばバス会社を始め、一般企業から首都高速は使うなという指示が出るでしょうし、一般家庭も首都高速を使うことを止めようとなるでしょうし、この機会に車を手放そうという企業も個人も出てくるかもしれません。
第2、第3の税金とも言える「課金」は今後もどんどん増えていきますが、これは税金を払っていない低所得者等にも課金されますから、国からすれば願ってもない制度とも言えるのです。
賃上げで少々額面所得が増えましても使えるお金が増えないとなり、景気が良くなるはずはないのも頷けます。