一時は北朝鮮と友好モードになりつつあるとの報道が多かったですが、以下の朝鮮中央通信の報道を見れば、それが幻想だったということが分かります。
朝鮮中央通信
「北朝鮮外務省米国研究所の報道官は、カナダ・バンクーバーでの北朝鮮の核問題に関する外相級会合について、「米国が会合で謀議した海上封鎖のような制裁強化は、戦争行為も同然だ」と非難した。
この外相級会談については昨日も記載しましたが、極めて政治的な会合であり、なぜ今このような会合が開催されたのか。
この外務大臣級会合は、中国外務省の言い方では、「朝鮮戦争連合軍側外相会談」となっており、中国・ロシアは招待されていない会合となっており、いわば、米国同盟国(対)中国・ロシア側となっているのです。
これを裏付ける報道が「環球時報」が一面で報じています。
見出し【米国・カナダ等20ヶ国が北朝鮮核問題大会を開催した】
そして社説では「国連軍幽霊軍の再現、中国・ロシア両国は招聘されていない」となっており、今回の外務大臣級会合を冷戦当時に戻るとしているのです。
今の時期にこの会合が開催された意味をどうとらえるのか?
また、トランプ大統領は中国に数千億円規模の罰金を科すとも言われており、これが中国との貿易戦争を巻き起こすことは避けられず、今回の会合はその「事前打ち合わせ」をするために設けられたとも言えます。
また、ロシアに対しては、トランプ大統領は「北朝鮮制裁を妨害している」と非難しており、アメリカは中国・ロシアを全面的に敵に回す動きをしていると言えるのです。
今後、この米・ソ中の対立構造が世界のパワーバランス・貿易構造・経済構造・金融支配構造を激変させることになるのは避けられず、「弛緩状態」にある金融市場が大激変することになるのは避けられません。