NYダウは15,881ドルまで売られていましたが、引けにかけて買い戻され、12ドル安の$16,014で終わっていました。
何とかこの16,000ドル台を守りたいという市場の意図が見えてきます。
このような動きもあり、ヨーロッパ株も序盤の下げを幾分か回復して終わっています。
FT指数 -1.0%
DAX指数 -1.11%
CAC指数 -1,69%
ところが、急落して終わったのが【原油】価格です。
北海ブレントは7%以上急落し一バーレル30ドル台になり、WTIは5%以上急落し、一バーレル27ドル台にまで下落していました。
原油が下げ止まりませんと金融市場は安定しないと言われていますが、このような中、【チェサピーク・エナジー】株の経営不安説が出てきており、株価はNY市場上場廃止になりかねない$1.95まで下落してきています。
2014年には一株$30となっていた会社ですが、今や$1台にまで暴落してきているのです。
シェールガス・オイル関連企業は今の原油・ガス価格でもまだ耐えられるという説明がされることがありますが、実際には資金が詰まりだしており、資金繰りに窮する企業も次第に増えてきているとも言われており、仮に【チェサピーク・エナジー】が倒産するようなことがあれば、エネルギー関連会社が一斉に資金難に陥ることもあり得ます。
何故なら、今、金融機関自体が資金に窮する事態になり始めているからであり、危ない企業から資金を引き揚げるからです。
この【チェサピーク・エナジー】は過去5年間では93%以上下落しており、シェールオイル・ガス関連では人気の
あった会社であり個人も多く持っていたようですが、今や投資元本の殆どを失う事態になっているのです。
これが株の恐ろしさであり、昨日指摘しました【パナソニック】株でも高値で買っていれば投資元本の半分以上を失っており、仮に3倍取引の信用取引で買っていれば、投資保証金を完全に失った上に更には追加で資金を入れる事態になっています。
【実物資産】で保全してきた人はどのような市場になりましても元本をすべて失うという事態にはなりません。
今後、この差は極めて大きく出て来ることになるかも知れません。
何故なら、金融危機は「まだ」始まっていないからです。