ソフトバンク株の動き

投稿者: | 2016年07月21日 04:43

3兆円の買収を発表しました【ソフトバンク株】の動きですが、以下のようになっています。

7月15日(金曜日) 6,007円
7月19日(火曜日) 5,387円(-620円)*買収発表後
7月20日(水曜日) 5,409円(+ 22円)
7月21日(木曜日) 5,391円(- 18円)

買収後に<620円安>と大きく売られた後の反発が22円しかなく、今日は18円安ですからほぼ昨日の反発を戻したことになります。

即ち、市場は今回の買収を「懐疑的」に見ていることが分かります。
その理由は売上レシオが異常に高いことにあります。

24.8倍

余程の含み益があるか、可能性が極めて高いとならない以上、この25倍近い金額を払う意味がないからです。

仮に売上高営業利益率を超高収益企業であるキーエンス並みの50%としましても、利益は5億ポンドであり、税引き利益はこの半分として2.5億ポンドとなり、買収額である240億ポンドの100倍近いプレミアムとなるのです。
即ち、今回の買収額を回収するのに100年かかるとなるのです。

勿論、利益成長もあるでしょうし、新たな特許で利益が積みますこともあるかも知れず、この100年も短縮されるかも知れませんが、それでも異常に掛かるとなり機関投資家は売りと判断しているのです。

孫氏が投資家が納得いく説明をすることが出来るかどうか。
これに失敗しますと、更に借金が1兆円増えた買収という烙印を押され、仮に格下げとなればとんでもない借金額となっており、一気に経営危機に陥ることもあり得ます。

孫氏のギリギリの経営美学かもしれませんが、果たしてうまく機能するでしょうか?

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