安倍総理が消費税引き上げを2年半凍結すると麻生財務大臣等に話したとされていますが、これでアベノミクスが破綻したと認めたことになるのは避けられず、衆参同日選挙になるのでしょうが、問題は消費税引き上げで儲かると皮算用していた輸出企業です。
トヨタをはじめとする自動車メーカー、造船、家電メーカー等の輸出メーカーは消費税増税で還付金(戻し税)が増えることになっていたからです。
円高になり輸出採算が悪化している中、この増える還付金を計算していたところもあるはずであり、これがなくなるのは中期計画に悪影響を与えることになります。
また、駆け込み需要をあてこんでいた業界(住宅、家電、自動車等)も消費税増税凍結であてが外れることになります。
日本経済は財政も含めあらゆる分野で消費税増税を織り込んでいましたので、ここで凍結となりますと、混乱が広がりかえって悪影響の方が大きいと言えます。
今はまだ税収はあがっていますが、すでに円安景気はピークを打っており、今後は税収が減ることは明らかであり、そこに消費税増税凍結で駆け込み需要減少・還付金増額なしとなれば景気は更に落ち込み税収は更に減ることになります。
消費税増税凍結は、飛行機の離陸の準備が終わり離陸に向かって滑走路を走っていたところ、急に管制塔から離陸中止を命じられ機長が急ブレーキをかけるようなもので、乗客への負担も機体への負担も半端なものではなくなります。
更にエンジンを逆噴射して機体を止めることで、そのエンジンがオーバーヒートして消防隊が消火剤をエンジンに撒けばそのエンジンは使い物にならなくなります。
消費税増税凍結は日本経済にとんでもない悪影響を与えることになるのは避けられず、この引き上げ凍結が本当の意味でのリーマンショック再来を引き起こすことになるかも知れません。