ドナルド・トランプ共和党大統領候補は、CNNテレビのインタビューで大統領に就任すれば米軍が駐留する日本や韓国などの同盟国に駐留経費の全額負担を要求する考えを明らかにしたと報じられています。
(質問)
米軍受け入れ国に全ての費用を払わせたいのか?
<返答>
もちろんだ。彼らが全額支払うべきだ。なぜ私たちが払うのか。
米国を大切にしないなら彼らは自国で自国を守らなければならなくなる。
私は日本に(核)武装してほしいのではない。費用を払ってほしいということだ。
これは米軍の”レンタル産業化”を進める考えを改めて表明したもので、国防省に日本駐留コストを計算させ、それに”利益”を10%~20%上乗せして請求額が算出されるのでしょうが日本宛の請求額は年間数兆円規模になってもおかしくはありません。
トランプ候補は、安保ただ乗り論を聞いているだけではなく、NATO駐留費用も負担させるとしており、日本・韓国・NATO等全体でいえば10兆円を超える”レンタル代”を受け取ることを考えている筈です。
そしてこの10兆円を財政赤字削減に組み入れ、そして減税をするという形になるのでしょうが、またイラク・アフガニスタン・シリア等への介入はしないとなり、米軍費用を大幅に削減させる外交・国防政策を打ちだしてくるとみられ、そうなればロシア・中国の思うがままの世界になります。
アメリカは超保守・閉鎖的国家になり、世界中で紛争が起こりましても介入しないとなり、介入して欲しいのなら派遣費用を負担してくれとなり、”タックスペイヤー”(納税者)のお金はアメリカ(人)のために使うとなり、外国人のためにはびた一文使わないという政策になります。
これが世界からすれば暴挙になるのかどうかですが、アメリカが”内向き政策”に転じたのは911後にホームランドセキュリティー省を作ってからであり、その仕上げがトランプ氏が述べている駐留米軍費用の負担化と言えるのです。
暴挙・暴言ではなく、アメリカが進んできている道を着実に実現させるだけとなります。