日経平均は先物に大量の買いが入れられ172円余り上昇して引けていましたが、値上り銘柄数は1285銘柄にとどまり、値下がり銘柄及び変わらずの銘柄は677銘柄となり、とても172円上昇した相場とは言えない内容になっていました。
その理由は「先物指数買い」であり、品薄・値がさ株の「ファーストリテイリング」・「ファナック」等を集中的に買い上げたために指数だけが上昇していったもので、その証拠に売買代金は1兆5701億円と昨日よりさらに減っており、今年2番目に少ない売買代金となっていたのです。
活況下に上昇したのではなく、特定指数銘柄を集中的に買いあげ、指数を引き上げた相場だったのです。
2兆円の売買代金がないと証券会社は赤字になるとも言われていますが、今のような薄商いではすべての証券会社が赤字に陥っている筈であり、かつ個人が買いついています中低位の銘柄は戻りが悪く、今後これら戻りの悪い銘柄を投げて動きのよい銘柄に乗り換える個人も増えるでしょうが、往々にして個人が動いた時が、それら動きのよい銘柄の「天井」であることが多く、個人の損を膨らませることになるかも知れません。
作られた相場を前に個人投資家は思惑を膨らませているのでしょうが、果たしてどう市場は動くでしょうか?