雇用統計と円高・株安

投稿者: | 2016年06月05日 07:55

アメリカの雇用統計発表を受けて円高が一気に106円50銭台にまで進んでおり、一時は110円を超えていましたので、円安にかけていたFX投資家はパニックに陥っているはずです。
明日月曜日に東京市場で一ドル105円突破も想定されており、そうなれば円安・株高にかけていた個人投資家は莫大な損をすることになり、既に追証を入れるために資産を換金する個人も出てきているようです。
それでもポジションを解消せず、保証金を入れてポジションを維持することにする者も多い筈であり、その後一ドル100円突破の円高になれば、売る資産もなくなり破産するしかなくなります。
多くの個人は損切りをすることを嫌う性格があり、ずるずると損を引きずって更に損を拡大させることになるのです。
プロは損は損として確定させ、また次の投資の機会を待ちますので、損も少なく打撃も少ないのですが、素人は損を引きずり結果損を拡大させてしまうことになるのです。

また、金曜日の日経平均ですが、海外市場の先物は16,330円で終わっており(安値は16,260円)、金曜日の日経平均の終値である16,642円に比べ、312円下回って引けており、週明けの日経平均は300円程下げて始まることもあり得、円高が105円台に入るようであれば400円以上下落の16,200円台に突入し、再度レンジ下限の16,000円割れを目指すかも知れません。

市場には楽観論が蔓延していましたので、一気に冷水を浴びた格好になっており、この余震は数日続くのでしょうが、与信枠一杯にポジションを組んでいた個人は今回の「破壊」で致命的な打撃を受ける者も多く出てくるはずです。

下手をしますと安倍総理がサミットで指摘したと言われています「リーマンショック」級のリスクは今後日本人が作ることになるかも知れません。

円高・株安を通じて個人消費が更に冷え込み物価も下落しデフレに戻り、これが一層の株安をもたらし日経平均が12,000円~13,000円台に突入するようなことがあれば、日本初の危機が勃発しても何ら不思議ではないからです。

日経平均が2万円突破、円相場が一ドル120円突破の「天国」から、日経平均12,000円台(場合によっては1万円割れ)、一ドル90円台という「地獄」を見るようなことがあれば、世界経済・金融市場に悪影響を与えるのは避けられず、「リーマンショック級の打撃を世界に与えるかも知れないのです。

そのリスクに備えておくべきだと言えます。

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