今や世界で最もタフガイと言われるロシアのラブロフ外相は5月31日、モスクワで新聞社主催の読者などから質問を受ける催しに参加して北方領土問題について以下のような発言をしています。
「我々は島を日本に返さない」
「第2次大戦で島がソ連に移り、歴史にピリオドが打たれた」
また、クリル諸島を日本に返すのかとの質問には以下のように答えてます。
「そうした必要はないし、するつもりもない。我々が平和条約を結んでくれと日本に頼んでいるわけではない」
全く取り付く島もない発言ですが、一方では以下のような発言をしています。
「日本とソ連の国交を回復させた1956年の日ソ共同宣言については、平和条約締結後に初めて歯舞と色丹を日本に引き渡す問題について検討できると書いてある」
「一体どちらなんだ」となりますが、ロシアは交渉の余地がありますよとエサをぶら下げておき、平和条約締結や投資を呼び込み日本から実利(お金)を取り、あとはまた知らん顔をするという戦略のはずであり、日本側がどこまで本気でロシアとの交渉のテーブルにつくかとなります。
最悪の場合、ロシアにお金は取られた、梯子は外された、アメリカからは裏切りものとして疎外される、という形になり兼ねないのです。
ラブロフ外務大臣とプーチン大統領を相手に日本側がどこまで立ち向かえるか、果たしてどうでしょうか?