本格的に保護主義に入ってきたアメリカ

投稿者: | 2016年05月31日 04:45

アメリカ商務省は先般中国製鋼板(関税率最大約50%)にだけでなく、日本製の鉄鋼製品(鋼板)にまでダンピングしているとして6%~12%程の課税をする事態になってきています。

この決定は、勿論ターゲットは中国であり、アメリカ国際貿易委員会は関税法337条により中国40社の調査を開始すると発表しており、仮にアメリカが中国製鉄鋼製品を締め出せばその製品は一体どこにいくでしょうか?

日本をはじめとしたアジア市場や中南米諸国に流れ込み鉄鋼製品価格は急落することもあり得ますか、この急落の影響を少しでも緩和させる方法として、中国が元安を選択したとすればどうでしょうか?

輸出価格が30%下がり、これに伴い輸出数量が30%増えたとしますと、これだけでは手取金は9%減ることになります。
そこに人民元が仮に10%下がったとしますと手取金は同じとなるのです。
今中国は人民元安に誘導していますが、今後輸出規制がされることを前提にしているとすると納得出来ます。

アメリカが仕掛ける鉄鋼戦争ですが、日本も予め戦略を立てておきませんととばっちりどころか、大打撃を受けることになるかも知れません。

関連する記事

カテゴリー: NEW