総務省が発表しました3月の消費者物価指数は、2010年を100として102.7となり、一年前に比べ0.3%下落したと発表されています。
5ケ月ぶりの下落となっていますが、日銀が目指す2%の物価上昇は夢のまた夢となりつつあり、今の金融緩和政策が破たんしていることが分かります。
日本より早くマイナス金利政策を導入しているEUでも物価は想定した水準になっておらず、金融緩和だけでは物価は上昇しないことが証明されている中、マイナス金利政策を導入せざるを得なかった日銀はいわば追い詰められたとも言えるのです。
先週に日銀が国債買い入れを増額・日経平均先物購入額を増やすという政策発表を期待した市場は、日銀が全く動かなかったことで、株を売り円を買いあげる動きを見せていますが、
日銀はこれ以上国債を買いあげることが出来ない状態になっているのです。
今のペースで国債を買いあげた場合、早ければ来年にも「弾」(国債)がなくなると言わており、買いたくても買えない事態になると推計されているのです。
このような中、今の買い上げ額を増やすとなると、「弾」切れが早まるだけであり。それは即ち、金融緩和の死を意味します。
そのような中、日銀が株を買い上げても株が下がり続ければ日銀は膨大な損を抱えることになります。
日銀は中央銀行ですが、その日銀が今や数兆円の「引当金」を計上する事態になっていますが、それよりも更に多い損を計上する恐れも出てきているのです。
日銀の金融緩和策が破たんしつつある中、金融市場大荒れの条件が整い始めていると言えます。