鴻海によるシャープ買収問題は金額が6,000億円から4,890億円になり、先週まではここから1,000億円減額の3,900億円となり、更に今日には更に1,000億円減額の2,900億円となると報じられています。
しかも、買収保証金である1,000億円も拒否しているとされており、ここまで来れば初めからまともにシャープを買う能力などなかったのではないかと言えます。
銀行への融資借り換えも金利の引き下げ等を求めていると言われており、今後シャープは再生機構に当初の3000億円で「お願い」するか、倒産して再生を歩むか、それとも最悪1,000億円位で鴻海に叩き売られるか、となるかも知れませんが、鴻海傘下に入りましても40歳以上の従業員は当然解雇されるでしょうし、取引業者も納入価格の大幅な削減や残っている債権のカットを当然求められるでしょうから、まともに製造など出来なくなるかもしれません。
鴻海が決めた118円という事実上の買収価格もこのままいけば一株100円を切ることになり、最悪の場合昔の額面である50円となりかねず、そうなればシャープ株を保有する企業は莫大な損を計上する事態に追い込まれることになります。
ここまでゴタゴタとなれば法的整理に持ち込み、その上で「総日本連合」で再生を目指す方が良いのではないかと思えます。
液晶部門はジャパンディスプレーとの合併も検討しても良いでしょうし、家電部門はパナソニックが引取り、再生を目指すことも可能かもしれません。
鴻海に渡しガタガタにされるよりは日本人の手で再生を目指し、それが失敗すれば「安楽死させる」という手段も良いのではないかと言えますが、選挙を前にして安倍政権がどう判断するのかとなります。