ロイター通信は、中国人の消費態度が一変している姿を詳しく報じています。
今、日本は中国人の「爆買い」で浮かれていますが、近日中には「爆買い」が大減少し、あてが外れてとんでもない事態になっているかもしれません。
まず、以下のような変化があるとしています。
『裕福な中間層は高級志向からより手ごろなブランドへと移行し、貧困層は生活必需品すら切り詰めている』
中間層から崩れだしているとしているのですが、この姿はかつての日本の姿そのものであり、日本は一億総中流と言われていましたが、今やその中間層が崩れ、一億総下流層になりつつありますが、中国は良い思いをした中間層があっという間に「消滅」してしまったとなるのです。
具体的には以下の通りです。
『中国小売業者の上位50社は今年初め売り上げが6%減少し、即席めんや洗剤といった日用品の売り上げは昨年末わずか1.8%の増加にとどまり、3年前の9%超増と比べると大幅に伸びが低下しており、とりわけ安価な日用品の消費でさえ低迷している』
売上が6%も減少すれば、競争が激しい小売業は赤字に転落しましても何らおかしくはなく、インターネット販売では楽天等が撤退するのもわかります。
更により具体的な事例を紹介しています。
『上海の国有企業で働き、月収1万─1万5000元(約17万4000─26万1000円)を稼ぐという28歳は「以前だったら、欲しいものがあれば買いに行った。だけど今は本当に必要なものしか買わない」、「価格の安いインターネットで買い物をすることが多く、新しい服を買う場合はシーズン終わりのセールまで待つ」』
そしてある外資系大手消費財メーカーの販売担当幹部は以下のようなコメントを出しています。
「修羅場に直面している」
その理由は、一部の小売業者の在庫水準が通常の平均である約2週間分から9カ月分にまで急増したことを受けての発言ですが、9ケ月分の在庫が積みあがる事態は異常を通り越して危機的ですが、そこまでなぜ放置したのでしょうか?
中国経済は規模が大きく、いつかは回復できると思っていたのではないでしょうか?
また、香港の小売売上高は昨年13年ぶりの低水準を記録し今年も減少が続いているとされており、以下のようなコメントが寄せられています。
「われわれの大半が(2月に)2桁の売り上げ減を経験した」と、香港零售管理協会の鄭偉雄・会長は今月電話会議で述べ、多くの小売業者が経営を維持するために人員を削減しているとし、「皆、状況を非常に憂慮している」
今の中国の爆買いがいつまで続くでしょうか。