危機的状況になりつつある日中関係と消滅する爆買いツアー

投稿者: | 2016年03月09日 01:10

日中関係は再度危機的状況になりつつあると言えます。

中国の王毅外相は全人代の記者会見で、以下のような発言をしているからです。

*「病気は根元から断たねばならない。中日関係の病根は日本の指導者(安倍総理)の対中認識にある」

*「日本政府や指導者(安倍総理)は中日関係を改善したいと言う一方で、様々な場面で中国に対し面倒を引き起こしている。裏表のある人間の典型的なやり方だ」

*「中国をパートナーと見なすのかライバルと見なすのか、日本側はこの問題を真剣に考えるべきだ」

 

外務大臣としての発言とは思えない、かなり強い言葉を発しており、日本の外務大臣が王毅外相に電話をしましても、忙しいとして電話に出ない状態になっており、外務大臣同士でこれほど無礼な対応はありませんが、それほど中国は日本の「二枚舌外交」に対して怒っていると言えるのです。

ところが、日本は「二枚舌」とは思っていないところに問題があります。

中国としては、爆買いツアーを送りこんでいる日本に、中国と仲良くしたいのかそれともアメリカと仲良くしたいのかどちらか判断しろ、となっているのです。

日本が中国に喧嘩を吹きかけてきているアメリカと組んで中国を非難・攻撃するのならそれはそれでよい。日本は敵と見做すとなっているのですが、日本はアメリカにも中国にも良い顔をしたいとなっており、これが王毅外相の怒りを買っており「二枚舌外交」と見られているのです。

今後、中国の怒りは爆買いツアー禁止となるはずですが、実はこれは想定内のシナリオであり、経済的属性を強めさせてから関係を断ち切るのは、今の香港を見ればよく分かります。

相手国を支配するには昔なら武力となりますが、今は経済的支配を行い属性を強めさせておきいずれ領土もとなりつつあり、今の中国はそれを実践しているだけなのです。

(香港では2022年に香港ドルを廃止して人民元に統一する計画が進んでいますが、かつては人民元を毛嫌いしていた香港商人が今や人民元歓迎となっており、経済的支配が完了しつつある典型的な事例となります)

中国からの爆買いツアーが消滅すれば日本の消費はどうなるでしょうか?

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